*



「………今日も泊まるのか?」
「そのつもりですけど。
別にいいでしょ、こんな広い家に俺一人増えても問題ないじゃないですか」
「彼女と会えてないだろ。会わなくていいの?」
「仕事で帰れないと言ってるので」
「あ、そう……」


 仕事の帰りにテイクアウトしてきた中華がチャンミンの大きな口へどんどん吸い込まれていく様子を見ていると、なんとなく食べていたものの食欲がわいてこないユノはそれで腹が満たされたような気になってきてそっと箸を置いた。


 あれから一週間。
 毎日ユノの部屋に帰ってくるチャンミンをそろそろ自分の家に帰したいのだが、どうすべきかユノは悩んでいた。

 チャンミンが言うようにユノの家は家族で悠々とすごせる広さの家で、充分な広さのある客室をこの目の前の男が使ってくれるのなら、言うように何日いても構わなかった。が、別のベットで寝ることになんてならないから、ユノはそろそろ独り寝が恋しくなってくる。


「………お前、セックスの不安がなくなるまで泊まるつもりとかじゃないよな?」
「さあ、どうでしょう」
「いやいや、さすがに無理だからな?ってか、なんでセックスありきなんだよ。別に彼女に会ったからって必ずしもセックスする必要はないんだぞ。逆にそればっかりだと、女の子も不安になるしさ」
「さすが詳しいですね」


 刺々しく言い放って、チャンミンが瞳を眇めてユノを見つめる。
 練習とはいえ、ここ一週間毎日するチャンミンとのセックスに体力のあるユノも疲れがたまっていて、つい言葉に力がこもる。
 不機嫌なチャンミンは、もしかしたらここの所の練習成果がでておらず、彼女に会えていないせいだろうか。
 会えばいいのに。
ユノからしたら簡単なことなのに、なぜこうも複雑に考えるのか。


 とはいえ、状況もあまりよくないのは確かだった。
 今までは発散してやること重視で、チャンミンに何か期待して求めてようなセックスをした事がなかったユノは改めて恋人同士がするセックスという視点で見たときに、チャンミンがこんなに残念だとは思わなかった。



 食べ終わってテーブルの上をてきぱきと片づけたチャンミンはそうそうに風呂場へと消えていって、あがればすぐユノも入るように急かされて、それからセックスをすることになるのだろう。





「は~~~~~~~」

 テーブルの上で組んだ手の上に額を乗せて、盛大な溜息を吐く。

 この練習は思っていない部分でユノの精神的なダメージがあった。
 これまでは男同士のスポーツという感じだったのに、恋人に対してはこうするんだ、とレクチャーするのは、ユノが本気の女側にならなくてはいけなかった。ない胸を揉まれ、乳首を愛撫されて、体中キスされたり、あのチャンミンにそんなことされる俺の気持ちを誰が理解できようか。しかもそれを自分自身で指示してやらせているっていう謎の事態になっていて、一体俺は何をしているんだ……?


 やりなれていない正常位はてんでダメで、そうじゃない、なんでそうなるんだ…こうするんだよ!と苛々してチャンミンを抱こうかと思うほど、体勢は恥ずかしいし突っ込まれながら顔を見られるっていうのが、今までにない感覚でユノを戸惑わせた。


 バック、側位、座位など、ひとまずノーマルといわれる体位は一通りやったけど、結局ユノとチャンミンは同じような身長のせいで、基本的にセックスがしやすい。
長身のチャンミンはどうしても女性とすると身長差ができるので、結合するときの位置取りが難しい。ユノも似たような身長だからよくわかる。自分が楽な体位でいれようとするなら、できる体位はかなり限られていて、おそらく腰の振り方もそうだが、色々考えて気が散って快感をおうことができないせいでイけないのだろうということはわかった。


 チャンミンはもともと器用な方ではない。
 歌もダンスも勉強も、努力で人よりすぐれた能力を手にいれた男だ。それで………どうやらセックスもそうなりそうで、一人で練習できないものである以上、その練習相手がユノになってしまったことに、ユノはほとほと参っていた。


「いまさら辞めたいとは言えないよな…」


 これからのことを思うと、無意識に弱音が口からこぼれ落ちた。

 実際には、やめない。というか、やめられない。
ユノにも責任はあるのは、この一週間実感した。


 下手に経験なんてない方がよかったんだ。
 中途半端にユノとセックスしまくったせいで、女性相手とのセックスで今までしてきたセックスとの違和感を感じたのだろう。ユノとの行為の異質さを実感したというのならまだマシだったのに、チャンミンの中では女性相手とのセックスの方が違和感を感じたようで、そのせいでうまく吸収していかないのではないかとユノは思っている。
 女性器とユノと使っている穴では、まったく性質が違うのに、チャンミンがユノの穴の方に慣れて、本来知るべきだった女性器との出会いに戸惑っている状態を思うと、このまま放っておくことはできない。

…………………と、思っているのだけど。

 いざ、夜が始まるとユノは後悔する。






20180425230952.jpg
夜は…デュフ(´^J^`) …(∵;)



*


自分の中でどういうのを鍵にしようか基準が揺らいでいる鈴木です…
次のぷちR-18は鍵な…し…?マニアックプレイのみ鍵?健全なR-18は…健全…?(混乱)


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大人は誰も教えてくれない | コメント(2)
コメント
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な***様
えっ!消えてしまったんですか…!貴重なお言葉を受け取れなくてわたしもショックです…(;o;)
なのにもう一度書いて下さり感謝しかないです(;o;)

そしてぷちR-18予定だったのに書いてたら、ぷちとかじゃなくてごく普通のR-18になってしまったのでロックしました…(謎の判断基準)でももしかしたら、いや…これは…ぷちに含まれるのでは…?と謎に思い立ってフルオープンし始めるかもしれません。

そして、今回のお話テーマはまさにお察しの通り「へたくそなチャンミン」です。これを書きたくて始めたお話なので、二人の関係をどうしようか未だに白紙状態ですが、なんだかやりきったような達成感です…(°▽°)
残念な子でも超ド級のイケメンだから、それも魅力になって最高ですよね。(急に)

そしてママ友のリアル体験!それ用のヒールの靴とは…す、すごい!新世界です!貴重なネタをありがとうございます!
チャンミンなら彼女に言いかねない感じがして…そして彼女ドン引き…あっ、既定路線ですね!(ひどい)

そしてユノさん、苦労させないと当初コメントで返信していたのにめちゃくちゃ苦労してますね…鈴木も何が起きてるのかわかりません。彼女いるのにしっかりユノへの独占欲もあるチャンミン、素直な子です。

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